労働災害の法則、ハインリッヒの法則はご存知ですか

仕事をする上で避けては通れない問題がある、

それは仕事上で起こる軽微な怪我や、死亡事故等の重篤な労働災害である。

会社では労働災害の危険性や災害防止の重要性を理解し、日々注意を払っているが、ハッとした瞬間に起こってしまう事故。

個々の注意力の低下や、横着をしたり原因は様々ですが、明日身に起こりうる可能性があるのが労働災害です。

                               出典:建設業労働災害防止協会(建災協)

上記の図の通り平成26年で全産業の死傷者災害が(119,535 件)、建設業(17,184 件)と建設業は全体の約14%を占めています。

平成29年では全産業(120,460 件)に対し建設業は(15,129 件)と全体の約13%と減っています。

全産業の割合としてはそれほど多くはありません。

では、死亡災害はどうでしょう。

平成26年、全産業が1,057件に対し建設業は377件と約36%の割合、平成29年では全産業978件に対し建設業が323件と約33%を占めています。

これは産業別で比べても圧倒的に高い割合になります。

危険を伴う建設業での労働災害

建設業は危険な現場で仕事をしていて危なそうというイメージで思われている方も少なくはないと思います。

確かに、デスクワークをしていたり、1日中会社にこもって仕事をしているよりかは危険性が伴います。

内容によっては足場で高所作業で墜落の危険性があったり、重機などを扱う仕事内容や、建設機械を取り扱って作業したりします。

危険予知の観点で見ると危険性は様々です。

実際、軽微な災害よりも、死亡災害などの重篤災害の割合が多いのも事実です。

それは実際に現場に出て作業する方、一人一人が注意し安全対策を怠らず実行する事がもっとも重要です。

だからと言って建設業を悪く思い、避けるのではなく未然に防ぎ、対策を打つ事で事故は防げます。

ハインリッヒの法則

                                        出典:Wikipedia

 

ハインリッヒの法則とは

 

アメリカの損害保険会社で技術調査に携わっていた ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒ が膨大な数の事故事例を根拠に統計で導き出し出した経験則の一つである。

「300:29:1」の数字の統計は1つの重大事故が起こる背後には29の軽微な事故や災害があり、さらに29の軽微な事故・災害の背後には300ものヒヤリ・ハットが存在する。

 

事故にも原因と結果が少なからず存在しているという事。

重篤災害になる前兆には軽微な事故や災害が存在しているし、さらにその背後にはヒヤリ・ハットが数多く存在している。

ヒヤリ・ハットが起こる時点では人間は注意力をあまり起こさない、その結果軽微な事故に繋がってしまう。

「危なかったな」と思った時点で図のように重大な事故になる法則に当てはまっていることを意識していただきたい。

日々の対策と未然に防ぐ危険防止、各自の意識による注意を行っておれば、重大事故は未然に防止することが可能なのです。

 

ハインリッヒがこの法則を発表してから100年近く今だに労働の現場では活用されています。

 

1を無くす為に29を無くす、さらには300を撲滅する

 

危険の伴う建設業の現場でもこの法則を活用し、

少しの不安全行動が思いもよらぬ重大災害に繋がっていることを認識しましょう。

ヒヤリ・ハットなどの事故になっていない時点で対策をうてば労働災害も確実に減少します。

是非、みなさまの働く建設業界をより安全な労働環境にする為にも

ハインリッヒの法則を意識して日々仕事に取り組んでください。