建設業界の現状とこれからの課題について考えてみよう

技能者の減少問題

現在では現場の最前線で働く人たちが減っている。高齢化に伴い人口減少などと担い手不足が顕在化している。

建設産業では1997年から2016年の約20年で技能者が約130万人も減少

29歳以下は約1割に対し55歳以上の方が3分の1を占めている。

ということは単純に今後の10年で約100万人減少していくことになる。

人口減少・少子高齢化の中での労働市場の変化については全産業で新規求人数は増加傾向にある。

建設業に限った話ではないのは確かだが、市場規模も大きいだけに人手不足感は益々強まっている。

人気がないと決めつけているだけかもしれない

厚生労働省の調査によると不満に思う代表的な事は下記の通り

    • 仕事がきつい
    • 労働に対して賃金が少ない
    • 休みが取りづらい

が上位でした。建設業だけの問題ではないと思うし、会社によっても働き方は違う。他の産業でも当てはまるところもあるかもしれないしその逆も然り、実際こう思われているのが現状だ。

これ以外にも現代の若者と昔の価値観が変わっているのは確かだ。昔ながらの職人気質なところや伝統などが色濃く残っている業界なので、その点が今の若者には理解されないところだと思う。

それでもこのまま今までのやり方を変えずに行くぞ!!と意気込んでいると思うだろうか。そんなわけはない

実際、完全週休2日制度の導入を実施していたり。仕事とプライベートの両立や、経験実績を元に賃金も増えてキャリアアップしていける制度を整えたり、福利厚生、女性の働きやすい環境を整備したりと。今更かよと思うかもしれないが、

市場規模が大きいだけに変わるのにも多少時間がかかるのは致しかたない。

こんなにも問題視しているからこそ変わろうと人一倍努力して働く人の幸せを考えている会社はたくさんある。

悪いイメージだけが先走り業界から遠ざかるのはむしろ自分の価値観だけで建設業界を見ている方が時代遅れなのかも。

 

小学生のなりたい職業ランキングで上位に入る「大工さん」

男子小学生のなりたい職業ランキングでは大工さんは上位に食い込んでいる。

実は大工と言ってもみなさんが思う家を作る大工と他に、指物大工,船大工,家具大工,車大工,橋梁大工,宮大工,大道具方など様々に存在するのである。

大工は奈良,平安時代の律令制では建築技術者の最高の地位であり,建築工事における最高の統率者の名称であった。大工さんがいないと家が建たないことからも憧れるのはすごくわかる。

現在では絶滅危惧種になりつつある。今の建築技術では従来の建て方よりも大工の技術を発揮できる仕事が減っている。かと言っていらない存在かと言うとそうではない、高齢化と共に減っていく人たちの技を盗みこれからの世代に受け継ぐ。そんな夢を持った若者をみんなで応援し支えて行って欲しい。

生活基盤に欠かせない産業であるということ

みなさんは生活している中で気にも留めないことは多々あると思う。

今回は少し考えてみて欲しい

あなたが何気なく歩いている道路、衣食住を繰り返している家、買い物に出かけるような大型ビルやホテル、公園や駅など、普段生活を送っているのにあたりまえになっている場所が建設業の仕事によって作りあげられ、修繕を繰り返し綺麗な街として成り立っている事を。

”大自然の風景” 自然でつくり上げられた絶景や、自然の空気、雰囲気はとても素敵で五感を通して人々を心から癒してくれる

だが、人口的につくられた街、風景も人々を感動に包み込む魅力をもっている。

この街素敵だな。とかこの建物のデザインが好きだ。といった

街を作っている一つ一つがまさにアーティストが作り出す作品の数々なのだ。

美しい絵画を描く人たちの汚れた手や汚れた服を見て”汚い”だとか”こんな事自分はやりたくないな”なんて思った事があるだろうか。

人それぞれ思う事はあると思うが、大抵の人は思わないだろう。むしろ制作の裏側を見れてそれすらも美しいだとか、自分にはできない事だからすごいと尊敬すると思う。

まさに現場で働く人たちも同じなのだ。自分の体全体を使って作り出す、チームになってみんなで作り出す。数ヶ月何年の時を経てつくり上げられた造作物または建築物というのは。まさにアートそのもの

人間の生み出した”美”でありその仕事に携わっているすべて人々は誇りに思って欲しいし簡単ではないからこそ

もっと多くの人たちにも目指すところになって欲しいし、関わって仕事をして欲しいと思う。

物理的にという意味で美しい日本を創り出す人々が増える事を願っています。